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健康相談答えてドクター

娘は、手術しなくてもいいのですか?(ゆきこ、50代女性)

33歳になる娘が、とつぜん乳癌になってしまいました。これからの治療としては、抗がん剤でがんを小さくしてから、手術をしたほうがいいと言われたそうです。
私なりに乳癌について調べたところ、若い人は、癌の進行が早いと書いていた記事がありました。それからは、すぐに手術をしなくてもいいのだろうか…と、とても心配しています。本来なら、娘の担当の先生に直接伺えばいいのでしょうが、遠く離れて暮らしているため、そうもいきません。そのようなケースは多いのか?など一般的なことでも結構です。
ぜひ、先生のお考えをお聞かせください。

乳癌は、手術や様々な療法を適切に組み合わせることにより、高率に治癒します。

娘さんの乳癌についての、臨床情報が少ないため、お答えするのは大変に困難ですが、ご質問に沿って乳癌治療につき記述しましょう。
乳癌を根治する基本的な治療法は手術であり、手術前に腫瘍の大きさ、腫瘍の数、乳管内の進展の程度、腋窩リンパ節転移の有・無、遠隔転移の有・無などを詳しく検査します。そして乳房温存手術は、腫瘍の大きさが3cm以下と小さく、乳管内の浸潤が少ない症例に選択されます。これ以外の腫瘍が大きい、1個のみでない、腋窩リンパ節転移が明らかな症例では、乳房切除術が選択されます。
手術の前に抗癌剤を投与するのが、術前化学療法であり、娘さんに勧められた治療法です。その目的は、腫瘍を小さくして乳房温存を可能とするためで、その他にも、全身に広がっているかもしれない癌細胞を根絶して、再発を防止する事にも貢献します。現在までの術前化学療法の成績をまとめますと70%以上の症例で腫瘍の大きさが半分以下になり、なかには顕微鏡下で検査して癌細胞が完全消失している状態も認められます。このため、術前化学療法施行前には乳房切除術が必要とされた症例の約半数は、乳房温存手術が可能となりました。乳房温存手術は、乳房切除術に比べて美容上そしてQOL(生活の質)により優れています。
乳癌は、手術、化学療法/ホルモン療法、放射線療法を適切に組み合わせることにより、高率に治癒します。

ゆきこさんからコメントをお寄せいただきました

小川先生、丁寧なご回答をいただきまして、ありがとうございました。
乳癌の治療には娘のようなケースがあることを知り、ほっと致しました。先月、娘はすでに抗がん剤の点滴を2度うけたそうです。電話の声が思っていたより元気そうで、気分もそんなに悪くないと言っておりました。
今は癌が少しでも抗がん剤の治療でなくなってくれること、そして娘はまだ30代ですので、先生にご回答いただいた乳房温存手術ができればいいのにと、祈るような気持ちでおります。
本当にありがとうございました。

ご回答いただいた医師

小川一誠 先生

小川一誠 先生

ご活躍の場: 愛知県がんセンター名誉総長
ご専門: 臨床腫瘍学(癌の化学療法)
ご経歴: 名古屋大学医学部卒業
愛知県がんセンター内科医員
メモリアル・スローン・ケッタリング癌センター(米国ニューヨーク市)留学
愛知県がんセンター内科医長
癌研究会癌化学療法センター臨床部部長
癌研究会付属病院化学療法科部長
癌研究会付属病院副院長
愛知県がんセンター病院長
愛知県がんセンター総長
愛知県がんセンター名誉総長
著書: がんの早期発見と治療の手引き(小学館)、抗癌剤の選び方と使い方(南江堂)ほか
所属学会・
団体:
日本癌学会、日本癌治療学会、日本乳癌学会、日本血液学会、米国癌学会、米国臨床腫瘍学会、欧州臨床腫瘍学会
先生から一言: 癌の一次予防は、禁煙、バランスのとれた食生活、適度の運動などの生活習慣です。二次予防は、定期的に癌の検診を受けることです。癌は予防可能な病気であり、早期診断・早期治療で治癒します。

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