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線維筋痛症と症状が似ている病気

線維筋痛症と診断されるまでには、症状が似ているほかの病気と見分ける「鑑別診断」が必要となります。もっとも多いのは「関節リウマチ」です。また、線維筋痛症は発症する主なきっかけのひとつに、強いストレスなどの心理的な要因があると考えられています。同様に、身体症状の度合いが心理状態に左右される心身症や、ストレスと関係して発症する数多くの病気と、似た症状がみられます。線維筋痛症と共通する症状に思い当たる方は、主治医に相談してみましょう。

リウマチ性疾患・整形外科的疾患

線維筋痛症であると診断するには、症状が似ているほかの病気と見分ける「鑑別診断」が必要となります。さまざまな症状がある線維筋痛症は、見分けるべき病気の数も多く、それらはいくつかの種類に分類されます。これから挙げる病気の診断を受けていて、線維筋痛症と共通する症状に思い当たるふしがある場合は、主治医に相談しましょう。

もっとも多く診断されているのは「関節リウマチ」

リウマチ性の病気とは、複数の部位に同時に炎症などの症状が現れる、原因不明の膠原病(こうげんびょう)に分類されるものを指します。線維筋痛症を引き起こすきっかけになることや、合併症として一緒に起きることがあります。

症状が似ている主なリウマチ性疾患

  • ●関節リウマチ(RA)
    30〜50代の女性に多い病気で、関節に痛みが生じます。線維筋痛症とは異なり、関節の腫れが手の指から始まり、肘や膝などに広がっていきます。やがて、関節の軟骨や骨の破壊に至ります。線維筋痛症の診断がつくまでの間、関節リウマチであると診断されているケースがもっとも多いようです。
  • ●シェーグレン症候群
    40代以上の女性に多い病気で、線維筋痛症と同じくドライアイやドライマウス、皮膚の乾燥などが生じます。唾液腺の造影検査や、唾液量のテストなどで診断されることによって、線維筋痛症と区別されます。
  • ●脊椎関節炎
    10代後半から40代前半の男性での発症が多い病気です。強直性脊椎炎や乾癬性関節炎、腸炎性関節炎などの総称で、背中や腰に痛みが生じます。また、手足に関節炎が起きることもあります。朝のこわばりの有無や、年齢、家族歴、乾癬の有無などを確かめる基準に基づいて診断され、線維筋痛症と区別されます。
  • ●SAPHO症候群
    上述の脊椎関節炎に、皮膚や骨などの症状を伴う病気の総称です。主な症状の英語名であるSynovitis(滑膜炎)、Acne(ざ瘡)、Pustulosis(膿疱症)、Hyperostosis(骨化過剰)、Osteitis(骨炎)の頭文字が名前の由来となっています。これらの症状は、線維筋痛症ではみられません。

そのほかのリウマチ性疾患または分類が難しい病気

  • ●多発性筋炎・皮膚筋炎
  • ●リウマチ性多発筋痛症
  • ●間質性膀胱炎
  • ●過敏性腸炎
  • ●全身性エリテマトーデス(SLE)

…など

整形外科的疾患の症状が、線維筋痛症で増強されることも

整形外科疾患という呼び名は、骨や筋肉、関節などに、痛みやしびれなど症状が現れる病気の総称として用いられます。リウマチ性疾患と同じく、線維筋痛症の発症の引き金や合併症となるのに加え、線維筋痛症が整形外科的疾患の症状が引き起こしたり、強めたりすることもあります。

症状がみられる部位は頚部(首)、腰部、手指、脊椎などで、病気の種類は部位ごとに多岐にわたります。主にレントゲン写真の撮影などの画像検査を行い、線維筋痛症と見分けられていきます。

症状が似ている主な整形外科的疾患

【頚部】

  • ●頚椎捻挫
  • ●頚椎症(脊髄症、神経根症)
  • ●頚椎後縦靭帯骨化症
  • ●頚肩腕症候群
  • ●下垂肩症候群
  • ●胸郭出口症候群
  • ●頚椎アライトメント異常(ストレートネック)

【腰部】

  • ●腰痛症
  • ●腰部脊椎管狭窄
  • ●腰椎椎間板ヘルニア症

【手指】

  • ●全身性変形性関節症
  • ●カウザルギー
  • ●反射性交感神経ジストロフィー

【脊椎関節炎】

  • ●変形性脊椎症症
  • ●骨粗鬆症
  • ●骨軟化症

…など

心療内科的疾患・神経内科的疾患

全身の痛みは、線維筋痛症を語るうえで欠かせません。しかし、痛みに限らず、多くの症状が同時に現れるのも、線維筋痛症の特徴と言えます。それらの中には、心療内科や、神経内科などで扱われる症状もあります。見分けるための鑑別診断が必要となる場合もあるので、治療を受けても改善がみられないときは、主治医に相談することが勧められます。

合併することが多い、心身症やストレスと関係する病気

線維筋痛症は、発症する主なきっかけのひとつに、強いストレスなどの心理的な要因があると考えられています。同様に、身体症状の度合いが心理状態に左右される心身症や、ストレスと関係して発症する数多くの病気と、似た症状がみられます。これらは、線維筋痛症の合併症として起きていることも多いようです。

症状が似ている主な心療内科的疾患

【消化器領域】

  • ●過敏性腸症候群(IBS)
  • ●機能性ディスペプシア(FD)
  • ●胃食道逆流症(GERD)

【呼吸器・循環器系】

  • ●胸筋痛症候群
  • ●睡眠時無呼吸症候群(SAS)
  • ●過換気症候群(HVS)

【神経内科領域】

  • ●緊張型頭痛、片頭痛(偏頭痛)
  • ●むずむず脚症候群

【婦人科領域】

  • ●更年期障害
  • ●月経関連症状(月経困難症など)
  • ●慢性骨盤疼痛性障害(CPP)

【泌尿器領域】

  • ●過活動膀胱(OAB)
  • ●間質性膀胱炎(IC)

【耳鼻科領域】

  • ●眩暈症(めまいしょう)
  • ●耳鳴症
  • ●耳管開放症、耳管閉鎖症
  • ●味覚異常

【歯科・口腔外科系】

  • ●顎関節症
  • ●舌痛症
  • ●口腔乾燥症
  • ●歯周炎、歯槽炎

【眼科領域】

  • ●眼精疲労
  • ●羞明症
  • ●眼乾燥症
  • ●眼筋痙攣、眼瞼下垂

…など

原因不明の難病と似た症状も

神経のなんらかの異常による、運動や感覚の障害が、線維筋痛症で起きることがあります。
具体的な神経症状は、手足のしびれ、ピリピリした痛み、視力障害、筋力低下、平衡感覚の異常などです。それらと似た症状がみられる神経内科的疾患は、原因不明の難病が多く、国が治療費を負担する対象となっているものもあります。

症状が似ている主な神経内科的疾患

  • ●慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)
    手足の筋力低下に伴って、ものをつかめなくなる、転びやすくなるといったことが起きるほか、手足のしびれや、ピリピリとした痛みが起きることもある。2ヵ月以上の間にわたり、段階的に進行していくのが特徴。電気生理学的検査(神経伝道検査)などが行われる。
  • ●アイザックス症候群
    線維筋痛症でもみられる、全身の筋肉がピクピクとこまかく動く、こむらがえりを起こす、手が開きにくいといった症状が現れる。ただし、一般的には全身の痛みはみられないという点において、線維筋痛症とは異なる。
  • ●多発性硬化症(MS)
    どの部位の神経に異常がみられるかに応じて、視力が低下する、手足がしびれる、食べ物を飲み込みにくくなる、しゃべりにくくなるなどの症状が現れる。40代以下の若い世代によくみられ、男性より女性に多い。
  • ●重症筋無力症(MG)
    全身の力が抜け、疲れやすくなる病気。まぶたが垂れ下がる眼瞼下垂や、ものが二重に見える複視といった、目に関する症状も起きる。20〜40代の女性に多く、男性の場合は50歳以上でよくみられる。朝は症状が比較的軽く、夕方になるにつれて重くなる。ただし、全身の痛みを感じることはきわめて少ない。

…など

精神疾患・その他の疾患

精神疾患は、一般的に「心の病気」というイメージを強くもたれていますが、体の痛みが症状として現れることがあり、その点において線維筋痛症と共通しています。気になる症状がある場合は早めに主治医に相談しましょう。

身体の痛みが現れることがある精神疾患

精神疾患の中には、線維筋痛症と同じように痛みを感じるものがあり、合併していることもあります。主な精神疾患として下記が挙げられますが、高齢の線維筋痛症患者であれば、認知症と合併していることもあります。その場合は、痛みがあっても訴えない、あるいは、ほかの症状を痛みとして訴えるというようなことがあります。

症状が似ている精神疾患

  • ●うつ病
    気分が落ち込む、意欲が低下するといった心理面での症状のほかに、頭や首、肩、背中、腰など、体のさまざまな部位に痛みが現れます。痛みの重症度よりも、うつ状態となったのは痛みが起きる前なのか、後なのかということが、鑑別診断のポイントとなります。線維筋痛症と合併していることもあり、たとえうつ病の診断基準を満たしていたとしても、その痛みがうつ病によるものだと決めつけることはできません。
  • ●統合失調症
    幻視や幻聴、妄想などの症状が現れる病気です。統合失調症の症状として、強い痛みが起きることはほとんどないため、診断基準を満たしている場合は、妄想や体感異常の一部として、痛みを感じている可能性が考えられます。
  • ●心気症、ヒステリー
    どちらの疾患も、身体検査では異常が見つからないにもかかわらず、痛みを感じるようになります。心気症は、病気や死への強い恐怖感から起きることが多いようです。ヒステリーは、人が見ている前で症状が悪化する、あるいは痛みによって一見得をしているように見える、いわゆる「疾病利得」があるなどの特徴をもつことが多いです。

特に類似している「慢性疲労症候群」

線維筋痛症と症状が似ている、あるいは合併していることがある状態には、はっきりと「○○の疾患」と断定しづらいものもあります。その中でも特に慢性疲労症候群は、線維筋痛症と同じ機能性身体症候群に分類されるものであり、鑑別が必要な疾患として第一に挙げられます。

症状が似ているその他の疾患

  • ●慢性疲労症候群
    痛みや疲労、倦怠感という線維筋痛症と同じ症状がみられ、合併していることも多いと考えられています。疲労や倦怠感は線維筋痛症より程度が重い反面、激痛はなく、痛みが起こる部位も関節や骨格筋に限られることが多いです。そのほか、微熱やのどの炎症、頚部リンパ節の腫れなどの、線維筋痛症ではあまりみられない症状も現れます。
  • ●脳脊髄液減少症
    脳や脊髄を満たしている脳脊髄液が漏れ出ることにより、頭や首の痛み、倦怠感のほか、めまい、耳鳴り、視覚障害などの症状が現れます。頭部MRIなどの画像検査を行い、その結果から診断されます。
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