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冬の定番「みかん」はこんなにスゴかった!

日本人に身近な果物、みかん。ビタミンCが豊富なだけでなく、ほかのかんきつ類にはない成分βクリプトキサンチンが含まれています。その健康効果をご紹介します。

日本人が食べる冬の定番果物「みかん」

コタツでみかん

「コタツでみかん」は、冬の団らん風景の定番です。果汁が多く種がない、手で簡単に皮をむける温州みかんは、一人当たりの果物消費量でもかつて日本一となりました。高度経済成長の後を追うように、昭和40年代に消費量が急速に伸び、昭和50年の3,587トンでピークをむかえ、消費量は年々減少しましたが、それでも日本人が大好きな冬の定番果物です。

そもそも温州みかんは、遣唐使が持ち帰った原種が約500年前に突然変異を起こして生まれたといわれています。明治時代のはじめに栽培が急速に広まり、身近な果物となりました。温州の名前は、みかんの産地で有名な中国の温州府から取られたものですが、実は温州はもちろん、中国や東南アジアにも同じ品種はありません。欧米には輸出されて出回るなど、温州みかんは、日本を代表する果物といえるでしょう。

かんきつ類は、免疫力を強くしたりストレスを和らげるビタミンCが豊富に含まれることで知られています。健康面で見ると、温州みかんには、ほかのかんきつ類にはない成分が含まれているのです。そのひとつが、風邪予防によいシネフィリンという成分です。そして、最近医師の間でも注目されている成分がβクリプトキサンチンです。

その他のかんきつ類

ポンカン、クネンボ(九年母)、甘夏、ハッサク、グレープフルーツ、ネーブルオレンジ・バレンシアオレンジ、イヨカン、ユズ、スダチ、カボス、シークァーサー、レモン、ライム など

生活習慣病予防の強い味方!?βクリプトキサンチン

βクリプトキサンチンは、みかんの黄色成分であるカロテノイド。カロテノイドとは、動植物に含まれる赤〜黄色の天然色素の総称で、抗酸化力が強く美容やがん予防に効果的な成分として知られています。身近なところでは、にんじんに多いβカロテンやトマトに多いリコピンなどと同じ仲間です。

独立行政法人 農業技術研究機構の果樹研究所カンキツ研究部が行った試験管内実験や、動物実験による研究の結果、βクリプトキサンチンは、βカロテンに比べてはるかに強い発がん抑制効果があることがわかりました。

もうひとつ、βクリプトキサンチンが威力を発揮しそうな病気が、骨粗しょう症です。ネズミを使った実験では、骨量が増えたとの報告もあり、骨形成を促す成分としては、これまで最も多いとされてきたビタミンK2よりはるかに強力です。

βクリプトキサンチンの特徴は、1日でその作用が消えるほかの食品成分と異なり、2ヵ月以上も影響が続くことにあります。冬場に食べたみかんのβクリプトキサンチンが、春も体を守ってくれるというわけです。日本人、とくにみかん好きの人は、欧米人と比べて血液中のβクリプトキサンチン濃度が高いとも言われています。

みかんで予防効果が期待される病気はさまざま

果樹研究所ではまた、静岡県のみかん産地の消費者6,045人にアンケート調査を実施し、みかん摂取量と生活習慣病の相関関係を疫学調査しています。その結果、みかんを多く食べる人ほど高血圧や糖尿病、心臓病、痛風になりにくいことがわかりました。どの病気についても罹病率が低かったグループは、1日4個以上のみかんを食べていました。

みかんに含まれる主な栄養素と期待できる健康効果

【風邪予防】ビタミンA・C、シネフィリン、ヘスペリジン
【整腸作用】ペクチン、セルロース
【美肌作用】ビタミンC、クエン酸、ペクチン
【脳卒中予防】ヘスペリジン
【高血圧予防】カリウム

とはいえ、いくら体によいからといって、食べ過ぎるのは考えものです。摂り過ぎれば肌が黄色味を帯びてくる「柑皮症」になることもあります。これはみかんに含まれるβカロテンが肌を黄色く着色するためで、とくに害はありませんが、ほかにも糖分の摂り過ぎなどになることがあります。くれぐれも食べ過ぎには注意しましょう。

みかんの皮を干したものは、陳皮と呼ばれる漢方薬です。七味唐辛子などにも入っています。お風呂に入れると、体を温め、肌をすべすべにしてくれます。作り方は簡単で、みかんの皮3〜5個分を天日に干してよく乾かし、刻んで袋に入れたものを浴槽に入れてお湯を沸かしましょう。